こんにちは、kuronaです。
今回は、2026年2月10日に行われた第74期王座戦二次予選、村山慈明八段と藤本渚七段の一戦を振り返ってみたいと思います。
対局は先手が村山八段、後手が藤本七段。戦型は、居飛車を明示した先手に対し、後手が四間飛車を採用しました。序盤から後手が積極的に仕掛けていく、スリリングな展開となりましたね。
それでは、個人的に気になった局面をいくつかピックアップして見ていきます。
44手目:△2四角

先手の▲2五飛に対し、後手が△2四角と打った局面です。 3五の歩を守った一手ですが、正直なところ「角を打ってまで守る必要があるのかな?」と疑問に感じました。この角は先手の飛車に狙われる「質駒」になりますし、歩を守ったことで後手から厳しい手が続くようにも見えなかったからです。
ただ、少し深く考えてみると、この時点で後手は千日手も視野に入れていたのかもしれません。 本譜はこの後、▲2六飛 △1五角 ▲2五飛 △2四角と進み、千日手模様になりました。玉の形がしっかりしている先手に対し、後手陣はバラバラ。この状況を打開するよりは、千日手で指し直す方が得策という判断だったのではないでしょうか。
ちなみに、私は▲3五飛に△3三歩と打ってから△2八角を狙う順も考えましたが、△3三歩と「打たされる」ようでは面白くない、というプロの感覚があったのかもしれませんね。
74手目:△4六歩

後手が△4六歩と垂らした局面です。 本譜はここから▲3四飛と進みましたが、普通に▲4六同飛と取ってしまうのはどうだったのでしょうか。 仮に△5五銀や△5五角と来られても、▲3六飛と引けば問題ないように見えました。
しかし、少し検討してみると、▲4六同飛には△5五角と出られ、▲3六飛に△2七銀という食いつきがあるのかもしれません。もし▲3五飛なら、△4六角 ▲3四飛 △3三歩で飛車が詰んでしまいます。 6四の銀には角の紐がついているので、飛車で取られても取り返せる計算です。
△2七銀は一見すると筋が悪そうですが、実際に指されてみると想像以上に厳しそうです。
78手目:△3三金

▲5六銀の角取りに対し、△3三金と上がった局面。 これには驚きました。角が死んでしまうからです! ところが、その後の進行を見ると、角を切ってからの攻めがしっかり繋がっていました。ここまで読み切っているのは、やはり凄いの一言です。
先手陣はまだ堅そうに見えるので、私なら寄せまでは考えられません。角が動けば銀もタダ。どうすればいいか分からず頭が真っ白になりそうです(笑)。 おそらく前の△5五角の局面でも、私なら浮いている銀を守る手を優先して考えてしまったと思います。
感想
今回は、バラバラに見えた後手陣が、最終的に先手を攻め切って勝利したのが印象的でした。 勝因は、先手から後手陣に対して飛車・角の打ち込みや、効果的な成り込みを許さなかったことにあると感じます。
本局の指し回しをそのまま真似するのは、局面が広すぎて私には難しそうです。うっかり見落としをして、あっという間に攻め込まれてしまいそうなので……。 ただ、「相手からの攻め筋を消していく」という考え方は、自分の対局でも大いに応用できそうです。そこを今後の参考にしていきたいですね!
参考資料等
・棋譜検索:将棋DB2
・図面作成:Shogipic

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