こんにちは、kuronaです。
今回は2026年2月3日に行われた、第84期順位戦C級1組10回戦、船江恒平七段と古森悠太五段の一戦について考えていきたいと思います。
先手が船江七段、後手が古森五段。 戦型は、左美濃から穴熊を目指した先手に対して、後手が四間飛車に構えて仕掛けていく展開となりました。それでは、私が気になった局面をいくつかピックアップしていきます。
40手目:△5四銀

8筋で歩交換をしてから、後手が△5四銀と出た局面です。 このあと後手は角を攻められる展開になるのですが、それよりも先手陣への攻めが厳しいと見切った判断は、さすがプロだと思いました。
8筋の歩交換は後手から動いているので、「自分の角を攻められても大丈夫」という計算なのでしょう。とはいえ、読み筋の範疇とはいえかなり攻め込まれそうな雰囲気もあり、私には怖くてとても指せない構想です。 本譜の古森五段の攻めは鋭く、どんどん先手に迫っていましたが、実戦でこの攻め筋を見つけるのは至難の業。もし私がこの順を選んでいたら、逆に一方的に攻めつぶされていた気がします。
66手目:△5六歩

後手が△5六歩と突いた局面です。 先手に▲5六同歩と取らせるしかない状況をしっかり作ってから突いていて、非常に参考になる一手でした。
実はこの直前、事前工作として銀を割り打ち、先手の金を取っています。仮に金を取る前に△5六歩と突いていれば、先手にも▲5六同歩以外の選択肢があったかもしれません。しかし本譜では金がないため、▲5六同歩と取る一手。そこから後手は△3九角と打ち込み、馬を作ることができました。馬の厚みがある分、後手が勝ちやすい展開になったのではないでしょうか。
ちなみに本譜で△5六歩を手抜き、△5七歩成を許すと、次に△5六角などから金銀を剥がされてしまいます。手抜くのは難しそうですね。 私は対局中、どうしても「歩を突き捨てる」ことに抵抗を感じてしまうのですが、こうした突き捨てを実戦でさらっと指せるようになれば、もっと勝率も上がるはず。いつか指せるようになりたいものです。
投了図以下(90手目:△8一歩まで)

最初この局面を見たときは、正直「なぜここで投了?」と首をかしげてしまいました。 ここから▲6二桂成とすれば、△同金でも△同玉でも、飛車を打てば3八の馬が抜けます。後手への攻めもなさそうですが、自陣の龍で粘ればまだ難しい勝負に見えたのです。
……が、完全に見落としていました。 ここまで書いて、6六に後手の歩が残っていることに気づきました。やはり局面は隅々まで見ないといけませんね。 先ほどの順で馬を取りにいくと、△6七歩成とされ、▲同金には△7九銀からの詰み。 かといって先に▲6六銀と歩を払うのは、△5六馬と引かれ、これが△7八馬からの詰めろになってしまいます。
これでは、この局面での投了もやむを得ないと納得しました。 実戦でもこうした「うっかり」をよくやってしまうので、見落としをなくす重要性を改めて痛感した次第です。
感想
今回の対局からは、振り飛車側から積極的に攻めることの大切さを学びました。 どうしても「振り飛車は受けの戦法」というイメージが強く、なかなか自分から攻めきれないのが私の課題です。ただ、それでは一方的に攻められて負けるパターンが多くなってしまいます。 「攻めるべき時にはしっかり踏み込む」という本局の内容を教訓に、自分の対局でも勇気を持って攻めていけるようになりたいです。
参考資料等
・棋譜検索:将棋DB2
・図面作成:Shogipic

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