こんにちは、kuronaです。
今回は2026年2月6日に行われた、第19期マイナビ女子オープン本戦準決勝、伊藤沙恵女流四段と西山朋佳女流二冠の一戦について考えていきたいと思います。
戦型は、持久戦模様を目指す先手の伊藤女流四段に対し、後手の西山女流二冠が四間飛車に構えてから積極的に仕掛けていく展開となりました。 それでは、私が気になった局面をいくつかピックアップして見ていきましょう。
41手目:▲4六歩

第一感
まずは、先手が▲4六歩と突いた局面です。 正直なところ、私には少し意図が分かりにくい一手でした。
本譜はこの手に対して△6五歩と反発しましたが、シンプルに△4六同歩で良かったのではないでしょうか。先手に歩がなければ▲4四歩の叩きもありませんし、これでは単に一歩損をしているようにも見えます。それどころか、将来的に駒を渡した際、4七に打ち込まれる「傷」を作ってしまう懸念もあります。
考えてみると
もし△4六同歩なら、▲5五銀と出て4六や6四の歩を狙いに行く構想だったのかもしれません。手数がかかるため私には勇気のいる順ですが、後手からの速い攻めが見えにくいと判断し、これで間に合うと読んだのでしょう。 実際、西山女流二冠が△4六同歩と取らずに△6五歩と反発したのも、同歩では先手の術中にはまると警戒したからかもしれませんね。
58手目:△6六歩

第一感
続いて、後手が△6六歩と突いた局面。 ここも非常に難解で、パッと見では意味を掴みきれませんでした。
「ここが急所だ」という雰囲気は伝わりますが、▲6六同歩と応じられた後の具体的な継続手が素人目には見えにくいからです。私なら怖くて指せない手ですね。 しかし、本譜で先手が▲6六同歩と取らず、結果的に△6七歩成を許してしまった点を見ると、取っても勝てないと判断せざるを得ないほど厳しい手だったのでしょう。
考えてみると
▲6六同歩の場合、次に何があるか。△3九角のような鋭い踏み込みを考えていた可能性があります。これなら先手玉へ一気に迫れますし、△6六角成から馬を作って金銀を剥がしにいく狙いも強烈です。そう考えると、△6六歩は見た目以上に恐ろしい一手だったのかもしれないと気づかされます。
74手目:△7七銀

終盤戦、△7七銀と打ち込んだ局面です。 これは教科書通りの厳しい「腹銀」で、本局の決め手となった一打ではないでしょうか。
仮にここで▲6三銀成と詰めろをかけても、△8六金からの即詰みがあります。 次の一手問題として出されれば私も答えられるかもしれませんが、実戦の秒読みの中でこれを指せるかは自信がありません。つい△6九と、などと駒得に目がくらんでしまい、▲6三銀成からの逆転を許してしまいそうです。
こうした一手を実戦でサラリと指せるのは、やはりプロの凄みですね。 普段の練習があってこそ見える手だと思うので、私も精進して、実戦でこうした鋭い手が指せるようになりたいと感じました。
感想
今回の一局は、特に終盤における後手の対応が非常に勉強になりました。 受けるべきところは手厚く受け、踏み込むべきところは見切って攻める。その正確な読みには脱帽です。私も行き当たりばったりではなく、しっかりと読み切って指せるようになりたいものです。
参考資料等
・棋譜検索:将棋DB2
・図面作成:Shogipic

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