はじめに
こんにちは、kuronaです。
薬は誤った保管をすると効果が弱まったり、安全性が損なわれたりする可能性があります。
薬が冷蔵庫やテーブルに置きっぱなしになっているケースも少なくありません。小さな子どもや高齢者がいる家庭では、特に注意が必要です。
この記事では、薬を安心・安全に使い続けるための正しい保管ルールを整理します。また、日常で役立つ具体的なポイントをわかりやすく紹介していきます。
薬の基本的な保管場所の注意点
直射日光を避ける
日光に当たると、薬の成分が分解・変質することがあります。
紫外線による化学反応や分解が起こりやすいためです。
高温・多湿を避ける
台所や浴室、車内などには保管しないでください。
薬の安定性試験は通常「室温(1〜30℃程度)」で設定されています。湿気や熱で錠剤が崩れたり、カプセルが変形したりするおそれがあります。
冷蔵庫に入れる必要は原則ない
原則として、冷蔵庫に入れる必要はありません。むしろ、冷蔵庫に入れると結露や湿気で劣化することがあります。
添付文書で「冷所保存(1〜15℃)」と記載されている薬のみ冷蔵が必要です。
子ども・ペット対策
手の届かない場所に保管
薬をテーブルなどの手が届きやすいところではなく、棚の高い位置や鍵のかかる引き出しに入れましょう。
日本中毒情報センターによると、子どもの薬の誤飲事故は毎年多く報告されています。
チャイルドロック付きケースや専用の薬箱を利用
開けにくい容器や専用のケースを利用すると安心です。
見た目でお菓子や飲料と間違えやすい薬に注意
色のついたシロップやトローチは子どもが特に興味を持ちやすいため注意してください。
ペットの誤食にも注意
犬や猫などは、薬をおもちゃや食べ物と勘違いすることがあります。
床やテーブルに置きっぱなしにしないようにしてください。
飲み残しや使いかけを放置しない
使用後はすぐに元の容器に戻し、放置しないようにしましょう。
薬の形状ごとの注意点
錠剤・カプセル剤
湿気で崩れたり、カプセルが変形したりするおそれがあるので、乾燥した場所で保管するようにしましょう。
PTPシート(薬が入っているシート)からは取り出さずに、飲む直前に使用してください。
液剤(シロップなど)
開封後は期限が短いので、指示された期間内に使い切りましょう。
一部は冷蔵保存が必要な場合があるので、必ず指示に従ってください。
点眼薬・点鼻薬
開封後は多くの製品で1ヶ月以内が使用の目安です。製品によっては異なる場合があるので、必ず添付文書等を確認してください。
また、細菌汚染を防ぐため、容器の先端がまつ毛や皮膚に触れないようにしてください。
外用薬(軟膏・クリーム・湿布など)
軟膏剤・クリーム剤の使用後はチューブをしっかりと閉めるようにしてください。
湿布は、開封後はチャックを閉めるなど、密封した状態で保管するようにしてください。
粉薬(散剤)
湿気を吸収しやすいので、必ず薬袋のまま保管してください。
容器・包装の扱い
元の容器・包装のまま保管する
薬は必ずもらったときの容器で保管するようにしてください。
他の容器に移すと湿気・光・酸素にさらされやすくなり、効果低下や変質につながります。
PTPシートから出さない
PTPシートは光や湿気などから薬を守るため、錠剤を出してまとめて小袋に入れるなどは避けてください。
一包化された薬は袋ごと保管
薬局で一包化してもらった薬は、そのまま袋で保管してください。
バラすと、飲み間違いの原因になります。
ラベル・説明書を捨てない
薬の名前や用法用量が書かれたラベル、薬の説明書は必ず残してください。
医療機関を受診したとき、飲み合わせや副作用の確認をするためにも必要になります。
使用期限・廃棄方法
使用期限(未開封)
薬の外箱や容器には「使用期限」が表示されています。未開封で正しく保管していれば、その日付まで使用可能です。
なお、外箱がない場合は、薬を受け取るときに確認してみてください。
開封後の使用期限
液剤(シロップ、点眼薬など)は開封後の期限が短いです。
例:点眼薬は多くの製品で「1ヶ月以内」が目安。
外用薬(軟膏、湿布など)も開封後はなるべく早めに使用してください。
期限切れの薬は使わない
期限切れの薬は、見た目には変化がなくても、効果が十分に得られない可能性や、安全性に問題が生じる可能性があります。
そのため、使用せずに廃棄してください。
廃棄方法
環境汚染の原因になるため、トイレや流しに流すのは避けましょう。
可燃ごみとして出すのが一般的です。
一部の薬局や自治体では回収を行なっている場合もあるので、相談すると安心です。
廃棄時の工夫
薬名が見えないようにするなどプライバシー保護に配慮してください。
液剤は紙やティッシュに吸収させてから捨てると誤飲防止になります。
旅行や持ち運びのときの注意点
高温環境を避ける
夏場の車内や直射日光の当たる場所には薬を放置しないでください。
携帯用ケースの利用
ピルケースや小分け袋を使っても良いですが、元の容器やラベルは必ず残してください。
冷蔵保存が必要な薬の取り扱い
インスリンなど冷所保存が必要な薬は、保冷剤を入れて持ち運びましょう。
ただし、凍結させないよう注意が必要です。
旅行時の工夫
紛失や延泊に備えて、旅行日数よりも少し多めに持参すると安心です。
海外旅行時の注意
一部の国では処方薬の持ち込みに制限があるので、必要に応じて医師の英文診断書を準備しましょう。
まとめ
・薬の保管は、高温・多湿・直射日光を避ける
・元の容器・包装のまま保管する
・開封後の期限を守り、期限切れは使用しない
免責事項
本記事の内容は、一般的な医薬品の保管に関する情報をまとめたものであり、特定の薬の保存方法や使用を保証するものではありません。
実際の薬の保管・使用にあたっては、必ず添付文書を確認し、医師・薬剤師などの専門家の指導に従ってください。
また、本記事により生じたいかなるトラブル・損害についても、当サイトは責任を負いかねますのでご了承ください。


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