第39期竜王戦 井出五段vs宮田七段を考察!四間飛車ミレニアムの「待ちの手」と「逆襲」

将棋 実践解説

こんにちは、kuronaです。

今回は、2026年2月10日に行われた第39期竜王戦5組ランキング戦、井出隼平五段と宮田敦史七段の一戦について考えていきたいと思います。 先手が井出五段、後手が宮田七段。戦型は先手の四間飛車ミレニアムに対し、後手が居飛車穴熊でじっくり組み合う展開となりました。

それでは、私が気になった局面をいくつかピックアップしていきます。

          図は55手目▲6七飛まで

後手が△3一銀と玉を固めた手に対し、先手が▲6七飛と浮いた局面です。 このあと、すぐに飛車を引いていることもあって、正直私にはちょっと意図が掴めない手でした。 飛車の横利きがなくなるので、後手に歩を持たれた際の△8六歩▲同歩△8八歩という攻めも気になるところです。 この手は攻めを狙っている風でもないので、何かを受けた手なのかもしれませんが……具体的に何を防いでいるのかは分かりませんでした。

そう考えてみると、もしかすると「ただの待ちの手」だったのかもしれない、と思い至りました。 先手玉は固めるだけ固めて、これ以上は進展性がありません。かといって、後手陣をすぐに崩せる順も見当たりません。 そうなると、下手に動いて形勢を損ねるよりは、一手パスに近い形で相手に攻めさせてから反撃しよう、と考えたのかもしれないですね。 振り飛車は「カウンターを狙う戦法」と言われますが、そうした意味では非常に振り飛車らしい一手だったと言えるのかもしれません。

          図は69手目▲5六飛まで

△9七歩成と後手が端を突破した局面で、先手が▲5六飛と浮いたのには驚きました。 「9筋を攻め込ませておいてから浮くのか!」とヒヤヒヤしてしまいましたが、局面を進めてみると納得。 もともと飛車が5九にいたので、将来的な△9五角というラインを事前に避けて、攻めを継続させるための準備だったんですね。

私なら、こういう「当たり」を事前に避けることができず、直接狙われてから逃げることが多いです。 でもそれだと攻めが途切れて、相手の反撃を食らってしまう。本局のように、先を見越して当たりを避ける手が指せるようになれば、実戦でもだいぶ違ってくるはずだと感じました。

また、端を攻めさせておいて逆襲するという構想も、とても参考になりました。 すぐに受けるのではなく「どこかで逆襲できないか」と考える癖をつけたいものです。

          図は107手目▲4二とまで

先手が▲4二と、と寄せに出た局面。 ここから△5六飛〜△5九飛成を許したのには驚愕しました。 もちろん、この順を許しても寄せきれるという読みがあっての踏み込みでしょうが、飛車をタダで取られ、しかも王手で成られる順は、怖すぎて私にはとても指せそうにありません。 後手の攻めよりも、自らの攻めの方が一手早いと見切る勝負勘はさすがプロですね。

私はどうしても駒を取られることに抵抗があって寄せが甘くなることがありますが、本局のような思い切りの良さを見習いたいと思います。

今回の一局は、特に先手の「待ちの手」が勉強になりました。 私はつい局面を打開しようと無理に動いて自滅しがちですが、相手の攻めを誘って反撃する余裕を持ちたいですね。

また、9筋で手に入れた駒を1筋で使うといった、端攻めの応用も印象的でした。こうした技術も、少しずつ実戦に取り入れていければと思います。

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・図面作成:Shogipic

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